太鼓と器 KIMURANOKIの工房生活

小笠原諸島の父島で伐採された木材を使い、太鼓(ジャンべ)と器を製作しています。ここでは、日々の作業風景や想いなんかを綴っていきます。

リュウキュウマツとアカギとハイボール

毎年、11月に一年に一度の内地休暇にいくのですが、そのときに必ず仕事用とプライベート用の靴を買います。
休暇を前に、仕事用の靴の左右両方とも小指の所だけ穴が空いてしまい、後1ヶ月ちょっとみんなに気が付かれずにどうやって乗り切ればいいか真剣に悩み始めた、木村です。

足元を見ず、前だけを向いていこうと思います。


ここ最近はと言うと、地道に器を削り続けています。オーダー品の制作も仕上げ以外は終わり、今日あたりから自由な制作をしています。

僕の住んでいる所は森の中で、台風が来ると倒木する事があり、3年前位に朝起きて車を見ると見事に巨木が車の上に乗っかっていました。後部座席の窓は割れて、天井はボッコボコ。

その時の巨木の名前はリュウキュウマツ

リュウキュウマツは沖縄の県木ですが、小笠原では
外来種として駆除されています。

リュウキュウマツは台風の時に倒れる事が多い危険木とされているのですが、その理由はシロアリが大好きな木だからです。
つまり、シロアリに食べられて、中がスッカスカになる事があるんです。

そういった理由から木目も綺麗で美しいのですが、建材としても使う事は少ないそうです。

昔沖縄では自分の家をシロアリから守る為に、あえて家の近くの土の中にリュウキュウマツの丸太を埋めてシロアリを集めて、2,3ヶ月後にその丸太を燃やして、再度新たな丸太を埋めるといった事をやっていたそうです。

それだけシロアリに愛されてやまないリュウキュウマツ。独特のスッキリとちょっとツーンとした香りが魅力なのかなあ?
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半年前程に僕の家の近くで切られたリュウキュウマツの丸太を試しにいただいたのですが、やはりシロアリが入った小さな穴が沢山。

時間も出来たので、今日ふと思い立って削ってみました!
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マツならではのハッキリとした木目と、雨などで濡れた状態の丸太を湿度の高い状態で保管しておくと菌が入り込んで出きやすいスポルテッドと呼ばれる独特の模様が綺麗に出ています。黒い模様に赤い模様も入っていました。

これに加えてシロアリに食われた小さい穴が点在している為、器としてはちょっと使い勝手は悪いですが、前向きに考えると自然が織り成す魅力満点の表情を見せてくれております。

薄く削ったので乾燥も早いので、穴は空いていますがシロアリはおそらくもう暮らせない環境に仕上がりました。
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では、この穴の空いた大きなサラダボウル見たいなヤツをどうするべきか?

こんな時はアレです。

マイナスを逆手にとってプラスに変える、必殺技。

勘のいい方はもうお気づきですね!


はい、ランプシェードです。笑

しかも、写真には取り忘れたんですが、薄く削ったので、光を通すとなんと木目が浮かび上がるんです!(写真とれよ。)

なので近々また、ランプシェードのパーツ注文して作りたいと思います!完成したら報告しますね!
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ボウル形のランプシェードってどうなんだろ?

まあ何事も試して見なきゃですね。



そんなこんなで他にも色々ちょっとずつですが、着々と削っているんですが、
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以前にもお伝えした大仕事が動き出しました。

外来種アカギのジャンべ作りです!

本日業者の方が巨木を切り倒していました。作業現場にお邪魔をして、「ここから、ここを1m位で幹回り45cmが理想で、出来れば2本、工房まで運んで貰えますか? 」なんて、チョーワガママなお願いにも快く聞いて頂き、本当に感謝しております!
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なので、死ぬ気で頑張ります。
いや、死なない程度にしておきます。
いや、でも本気でいいもん作ります。作りたいです。

なので明日無事に木が運ばれてくれば、来週気合い入れて作業取りかかりまーす!

そして、駆除されている外来種とはいえ、何十年もこの島に根を張って生きてきた命に感謝をして、真剣に向き合いたいと思います。

では今日はここまで!ありがとうございました!

今宵は花とハイボールとアフリカの写真集で。
チャス!
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